皆さんはビルメン「三種の神器」って知っていますか?
「ビルメン4点セット」と共に聞いたことある人も多いと思います。
資格が重要視されるビルメン業界では、会社に言われたり、又は自分からスキルアップや転職のために多くの人が資格取得を目指して日々頑張っています。
新米ビルメンは最初に「4点セット」を目指して、最終的には「三種の神器」を取れるように頑張る人が多いです。
三種の神器とはビルメンの最終目標のような資格です(さらに上もありますが)。
- 三種の神器って何?難易度は?
- 三種の神器を取れたらどんなメリットがあるの?
- 三種の神器を取れたら年収上がるの?
この記事ではこのような疑問を持つ方に向けて現役ビルメンの私が解説しています。
▼ちなみに「設備管理4点セット」に関する記事はこちら▼
【解説】三種の神器とは?【ビルメン上位資格です】
それでは早速上位資格「三種の神器」を紹介します。
- ビル管(建築物環境衛生管理技術者)
- 電験三種
- エネルギー管理士
上記の3つの資格を総称してビルメン業界では俗に「三種の神器」と言われています。
これら3つの資格を全て揃えているビルメンは滅多に見かけないレアビルメンです。
もし三種の神器を全て試験取得している人を見かけたら、「この人は相当勉強したんだな、かなり努力してすごいな」と尊敬するレベルです。
どの資格も簡単には取れるものではなく、合格率も低いので、取得出来たらビルメンにとって大きな武器になります。
ビルメン三種の神器の難易度を比較
三種の神器はどれも難しい資格ですが、その中でも比較的取得しやすいのはビル管(建築物環境衛生管理技術者)です。
電験三種やエネルギー管理士に比べて、ビル管を持っているビルメンは結構多い印象です。
なぜなら、
試験も暗記が主体で、ある程度しっかり勉強すれば合格には手が届きやすい資格だと言えるからです。
電験三種とエネルギー管理士を比べてみると、色々と意見はあると思いますが、個人的には電験三種が難しいと思います。
エネルギー管理士の方は電験三種より合格率も高いですし、過去問が通用しやすい試験だからです。
一方、エネルギー管理士は「電験2.5種」と言われることもあるくらい問題の難易度は高かったりします。
計算の内容が電験三種より高度になるのでそのように言われることもあるみたいです。
結論として難易度を比べると、
電験三種>>>エネルギー管理士 >>> ビル管
このような感じになります。
「三種の神器に挑戦しよう!」と思い立ったらまずはビル管からチャレンジしてみるのがおすすめです。
ビル管(建築物環境衛生管理技術者)とは?
三種の神器の中では持っている人が一番多いこの資格は次のようなものです。
「3000平方メートル以上の大規模な建物にはビル管理士を必ず設置しなければならない」というような決まりがあります。
ビル管理士を持っている人を選任して役所に届け出るわけです。
大規模なビルの数だけビル管を持っている人が必要になってくるので、ビルメン(設備管理)会社としてはぜひとも社員に取得して欲しいのです。
そのためにビルメン会社は資格手当、報奨金、選任手当、受験料・テキスト料負担などのあらゆる手を使ってモチベーションを上げて取得を促進します。
試験の特徴は以下のように箇条書きにしておきますので参考にしてください。
- 試験は年に1回
- ビル管を取るには「試験」と「講習」のに2つの方法がある
- 試験は180問のマークシートで総合で65%以上得点出来たら合格
- 試験は午前と午後それぞれ3時間の超長丁場
- 合格率は2014~2018年の5年間で13~28%とバラつきがある
- 難しい年と簡単な年が概ね交互に来るので受験する年には注意
▼詳しくは下記の記事で解説しています▼
【ビルメン】建築物環境衛生管理技術者とは?【難易度・合格率】
ビル管資格のおすすめ参考書と勉強時間は?【独学で問題ないです】
ビル管理士で求人に困らない!ビルメン業界コスパ最強の理由3選
電験三種とは?
電験三種は三種の神器の中でも随一の相当難しい試験です。
特に文系の人に取っては、取得するためにかなりの勉強量と努力が必要になるでしょう。
それだけに合格した時のインパクトは絶大です。
合格率は10%以下で科目合格制となっています。
- 理論
- 機械
- 電力
- 法規
この4つの科目を3年以内に全て合格すれば晴れて電験三種取得となります。
この資格を取得すると「5万ボルト未満の事業用電気工作物の保安監督」が可能になります。
電験二種、電験一種もありますが、二種以上が必要になる建物は発電所など極一部のモノになります。
日本のビルの9割以上は電験三種でカバーできると言われているので、電験三種を持っているアドバンテージは相当なものです。
- 試験は年に1回
- 「試験で取得」と「認定で取得」の2つの方法がある
- 4科目全てに3年以内に合格しなければいけない
- 6割で合格(調整で50~55点で合格する場合もアリ)
- 過去問がそのまま出るような試験ではない
- 合格率は10%以下
▼電験三種について詳しくは下記の記事を参照▼
【電験三種の参考書・勉強法・勉強期間】効率良く学習するために
エネルギー管理士とは?
エネルギー管理士も非常に難しい試験です。
三種の神器の中では最後にこの資格を取る人が多いのではないでしょうか。
そのためエネルギー管理士の資格を持っている人は本当に少ないです。
この資格を取ると何ができるようになるかと言うと、簡単に言うと「建物のエネルギーの使用に関し、合理化し節約して改善施策を実施することによって省エネルギーを推進する」資格となっています。
この資格の特徴は以下に箇条書きにしておきます。
- 「熱分野」と「電気分野」があり、どちらでも受験できる
- 電験三種と同じく科目制
- 合格率は20%前後
- 「試験取得」と「認定取得」がある
- 工場によってはエネルギー管理士の設置を義務付けられているところもアリ
- 試験はマークシート
▼エネルギー管理士について詳しくは下記の記事を参照▼
エネルギー管理士とは?|合格率や難易度【ビルメン三種の神器】
ビルメン関連の技術系資格に強い「JTEX」
独学が苦手で通信講座を検討している人は技術系の通信教育講座ならJTEX ところがおすすめです。
技術系資格に特化している珍しいところで、三種の神器の全ての講座があります。
例えば電験なら52000人以上の受講実績があり、他の会社と比べて値段も安めになっています。
ちなみにここは職業訓練法人といって「職業能力開発促進法」で定められた公益法人になります。
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三種の神器を取得するとこんなメリットがあります
キャリアアップになる
設備管理会社に取っては三種の神器の取得者は喉から手が出るほど欲しい存在です。
資格所持者になるとそれなりに仕事の幅も広がり、責任ある立場を任される場合もあります。
よりレベルの高い仕事をするようになってキャリアアップに繋がるのです。
資格 | 仕事の例 |
ビル管 | 建物の選任者として管理業務 |
電験三種 | 電気主任技術者として電気設備に責任を負う |
エネルギー管理士 | 省エネ施策の提案や改善など |
会社によっては昇進したり管理職になったりする条件に三種の神器のいずれかの取得を設定しているところもあります。
レベルの高い仕事を経験することによって、ビルメンとしての経験値が高まってくるとおのずと市場価値が上がっていきます。
そうすると転職市場でも引っ張りだこになるでしょう。
転職に有利
独立系から系列系に行く時や系列系から上位の系列系に行く時などに三種の神器を持っていると非常に有利です。
他に持っている人も少ないわけなので他の求職者と差別化できます。
実際に求人を見てみると、応募条件に三種の神器を指定しているところもあります。
それに未経験者可の求人と比べると年収も年間休日も福利厚生も断然良い場合が多いです。
転職しやすくなることによって、今の会社で理不尽なことがあってもある程度強気に出れるようになります。
ビルメン業界は経験者ならば転職は容易ですし、転職回数に寛容なところも多いので、ある意味自由な存在に近付けるわけです。
転職サイトと言えば僕はリクナビNEXT とdoda を使っていましたが、どちらもビルメン求人が多くて助かりました。まだ登録してない人は早めにやっておくことを勧めます。(無料)
また何か不測の事態が起こった時に保険の意味でも三種の神器を持っておくことは大切でしょう。
ビル管だけでも取っておくと、例えブランクが何年かあってもすぐにビルメンに復帰することも出来ますよ。
三度の飯より資格が好きな人は設備管理業界へお越しください【天職】
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マイナビエージェントならビルメンに限らず様々な職種を検討することができます。
エージェントならではのメリットとして、面接日程の調整をやってもらえたり、転職活動のアドバイスをもらえたりもします。
職場内で一目置かれるようになる
皆さん、「ハロー効果」って聞いたことありますか?
何か一つ秀でたところがある人は他のところもなんとなく凄そうに見られるというような効果です。
「三種の神器全部揃えました!」という方が現場に転職してきたら、初対面でなんとなく凄そうな人だと誰しも思うでしょう。
名刺に三種の神器を全て書いていたらある意味ハッタリにもなるでしょう。
このように職場内でも職場外でも資格を持っていることによって、一目置かれ、すごい人だと思われるというメリットもあります。
ちなみに私の職場には三種の神器を全て揃えて、さらに実務もバリバリという物凄い人がいました。
出世してすぐに他の現場に行ってしまいましたが、三種の神器を全て揃えたという話はとてもインパクトがありました。
ハロー効果を実感した瞬間でした(笑)
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ビルメンは三種の神器を取得して年収を上げよう
ビルメンとして生きていき、年収も上げていきたいなら三種の神器の取得はとても重要です。
必ずしも三種の神器を取らないと転職できないとか、ずっと低年収ビルメンだとか言うつもりはありません。
資格を持っていなくても実務能力、コミュニケーション能力、マネジメント能力などで年収をアップさせている人たちもいます。
しかしビルメンである以上、資格の取得も大切にするべきです。
- 選任手当をもらう
- 社内で出世する
- 転職する
三種の神器を取り、上記のような方法で年収アップを目指していきましょう!
難関資格ですが、目指すべき価値のある資格です。
▼年収についての参考記事はこちら▼
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実は三種の神器は認定や講習でも取れる
試験は大嫌い!「講習・免除」等で取得可能なビルメン資格まとめの記事で詳しく説明していますが、三種の神器を取る方法はペーパー試験だけではありません。
講習や認定で取る手段もあります。
人によってはこっちの方法をチャレンジしてみるのもアリだと思います。
というのも、資格はとってなんぼ、取得方法は別にどんな方法でも会社にとっては有資格者は同じことですから。
まあでもたまに試験取得か講習or認定取得かを気にしている人はいますね(笑)
電験なんて免状みたらどっちか分かるので、嫌な人は嫌でしょう。
もちろん認定や講習の方が簡単かというとそれは分かりません。
電験の認定は難しいし面倒だと聞くし、ビル管の講習はとても高額な費用がかかって時間もかかります。
試験が難しいならこういう方法もありますよってことをお伝えしておきます。
まとめ
いかがでしょうか?
ビルメン三種の神器についての解説でした。
それぞれとても難しい資格ですが、挑戦するだけの価値はある素晴らしい資格です。
年収アップのため、転職のため、将来の保険のためと、取得する理由は色々ありますが、ビルメンとしてレベルアップするために皆さんもチャレンジしてみてはどうでしょうか?
私の働く職場でも電験、エネ管を持っている人はほとんどいません。
ビル管はちらほらいます。
知り合いのビルメンに聞いてみても同じような感じみたいです。
つまりビルメンでも上位資格を持っている人はまだまだ少ないので、取得すれば他のビルメンと比べて頭一つ抜けることが出来ます。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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