ビルメンになるために職業訓練校に通うつもりです。でも職業訓練なんてあまり意味がないからすぐに就職しろという意見もあります。実際に現場ではどのような評価がされるのでしょうか?
このような疑問を持った方はいませんか?
この記事ではたまに聞く「職業訓練校卒のビルメンは使えない人が多い」という意見について、現役ビルメンの私の見解を示しています。
上記に当てはまるような人はぜひ一度読んでみてください。
未経験からビルメンを目指す場合は2つのパターンがある
新卒からいきなりビルメンをやる人は少ないと思うので、多くの人は中途でスタートします。
ビルメンをやっている人の前職は多用で私のように小売業界から来た人もいれば、営業、プログラマー、運送、介護、アパレルなどもいます。
そのような未経験者がビルメンになろうとすれば、
- 職業訓練(ビル管理科や電気設備科)に通って就活する
- 完全未経験可のビルメン求人に応募する
このようなパターンになります。
自分の感覚としては職業訓練を経由する人が結構多い印象ですね。
景気にもよりますが、ビル管理科は中高年にかなりの人気を誇ります。(定員超えで入れないこともあります)
ビルメン業界でたまに聞く意見として「訓練校を出たビルメンは使えない」というものがあります。
なぜこのような意見が出てくるのか?
それを次から解説していきます。
「職業訓練校卒のビルメンは使えない」という一部の意見の理由
このような意見が出る理由としては以下のことが考えられます。
- 受け身で教えてもらって当然という意識の人がいる
- 訓練期間が短いので素人に毛が生えた程度の力しか付かない
- 訓練校をモラトリアム期間と考えてやる気がない人
それぞれを深堀りしていきます。
受け身で教えてもらって当然という意識
職業訓練校では中学や高校のように集団で授業を受け、スキルを教えてもらいます。
学生時代を思い出して懐かしくなったりもしますが、気を付けないといつの間にか受け身の姿勢になってしまいます。
そのような学生時代の受け身で教えてもらって当然というマインドに自分でも気付かず戻ってしまい、それが就職先でも治らない人は、新しい就職先でも評判が悪いです。
- 調べない
- 聞かない
- 「教えてもらってない」と言ってやらない
これでは不満が出てくるのも分かります。
積極的に自分から学んでいく姿勢は絶対に必要です。(自分勝手に暴走するのもまたダメですが(笑))
もちろん訓練校に通うと「絶対に資格を取って就職してやる」というオーラを出して座学にも実習にも本当に真面目に取り組む人もたくさんいます。
そういう人に近づいてモチベーションを維持しながら勉強していくことがおすすめです。
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訓練期間が短くて素人に毛が生えた程度の力しか付かない
訓練校の訓練期間は多くの場合は半年くらいです。
そしてその半年のうち、後半3ヶ月は就職活動がメインになるわけです。
だとすると実質3ヶ月+αくらいの期間しかないわけで、そこまで実力が付くようなものでもありません。
「それだったら完全未経験の人でも取って一から育てても良いか」みたいに思う企業もあるでしょう。
自社で研修施設とかを備えているところもあるので、わざわざ訓練校で育てる必要もないのかもしれません。
研修の厚いビルメン会社なら訓練校並みの勉強をすることも可能です。
研修が厚いかどうかなリクナビNEXT の企業ページをよく見たら書いていることがあります。利用は無料なので今のうちに登録しておきましょう。
モラトリアム期間を訓練校で過ごしやる気が無い人
そもそもビルメンにあまり興味がなくて、何となく就職したパターンです。
職業訓練校は失業保険も出て、15時くらいには授業も終わるので、特にやりたいことがなくしばらくゆっくりしたいから通うという人もいます。
このような人が半年間を適当に過ごし、修了直前に適当に受けたビルメン会社に受かって、そこに就職したらどうでしょうか?
おそらく就職先からの評判もあまり良くはならない気がします。
私が職業訓練に通っていた時の事ですが、他のクラスの授業の横を通ったら、なんと半分以上の人が机に突っ伏して寝ていたり、堂々とマンガを読んでいたり、やる気なさそうにスマホをいじったりしていました。
もしこの光景をビルメン会社の人事が見ていたら、確かに訓練校から採用したいとは思わないでしょう(笑)
以上の3つの点が「訓練校卒のビルメンが使えない」と言われる理由の主なところだと思います。
悪いとこばかり言いましたが逆に良いところもあります。
それを次から紹介します。
職業訓練を経てビルメンになった人の強み・良い点3選
「職業訓練を卒業してビルメンになった人はここが良い!」と思われる点は以下になります。
- 資格をちゃんと取ってきている人が多い
- 設備の基礎知識を学んでいる
- 変な癖がついていないので育てやすい
それでは各項目を深堀りしていきます。
資格をちゃんと取ってきている人が多い
訓練校の一番の目標は資格を取らせて就職させることです。
ビルメンという仕事は資格を持っているか持っていないかが非常に重要なので、やる気のある人は半年間でビルメン4点セットをほぼ揃えたりします。
資格勉強のやり方を知っていて、勉強する習慣があり、既に何個か資格を取っている人というのは会社からしたら非常に魅力的です。
こういった人が欲しくてポリテクに求人を出す会社も多いことでしょう。
また、働きだしたら最初の半年~1年間くらいは新しい仕事を覚えることで大変なので、資格に取り組む時間が確保できないかもしれません。
なので働く前に資格を取っている人材というのは思っている以上に歓迎されるはずです。
ビルメン4点セットを解説!|【難易度と取得する順番について】
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設備の基礎知識を知っている
訓練校は座学だけではなく、実習も多いのが特徴です。
訓練期間が短くて実力はたいして付かないかもしれませんが、それでも全くの素人とは違います。
設備の基礎の基礎くらいは理解して知っている状態なので、仕事を教えても理解してもらいやすいというメリットがあります。
その最初の基礎部分を自社で担うことなく訓練校が代行してくれるので、訓練校を出ている人は重宝されることがあります。
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変な癖がついていないので育てやすい
「渡り鳥ビルメン」と言われるように、何社もビルメン会社を出たり入ったりしている人の中には、「前の現場ではこうだった!」と主張して新しい職場で衝突するような人もいます。
現場を経験すればするほど、前の現場と比較して意見を言いたくなるのかもしれません。
だからビルメンと言えども過度に転職を繰り返している人は警戒される可能性があります。
その点、訓練校卒のビルメンはそういった心配のタネがないので、育てやすいのでしょう。
ここが訓練校卒のビルメンが求められるメリットなのだと思います。
それに零細独立ビルメン会社とかで間違った知識や我流のやり方を教えられ、正しい知識や方法に変えるのに苦労するという話も聞いたことがあります。
そんな時こそオーソドックスな基礎知識を身に付けた訓練校卒のビルメンの出番です。
【渡り鳥】ビルメンは転職回数が多くても大丈夫なとっておきの理由
個人的には未経験からビルメンになるにはポリテクに行くのがおすすめ
私自身も職業訓練の電気設備科というところに半年間通い、電工2種などの資格を取った後にビルメンとして初めて仕事を始めました。
その経験からも言えますけど、やはり最初は訓練校を経由して、勉強して資格を取ってから就活した方が良いと思います。
訓練校に通うメリットはこの記事で紹介したようなこともあるし、別記事でもまとめています。
何より一番のメリットは完全独学では取得することが面倒な第二種電気工事士の資格を取りやすいということです。
▼参考記事▼
【注意】就職活動は基本的に自分でやる・斡旋してくれるわけではない
たまに、
「職業訓練に行けば就職先まで全て用意してくれて面倒見てくれる!」
と勘違いしている人がいますが、就職活動は基本的に自分でやります。
ポリテク限定求人のオファーがあったり、先生が紹介してくれたりもあるにはありますが、基本的には自ら転職サイトに登録したりハローワークの求人を検索したりして仕事を探すのです。
半年間の期間なんてあっという間ですからモタモタしてると、周りのみんなが就職が決まって一人また一人と抜けていって焦ってきますよ(笑)
私は転職なら【DODA】求人情報・転職支援会員募集という転職サイトで仕事を探していました。
ここならビルメンの求人案件も豊富で選択肢が広がるので良かったです。
ハローワークで探すのも良いのですが、ハローワークの求人はどちらかと言うと小規模な独立系の求人が多かったです。
▼登録無料の公式サイトはこちら▼
訓練期間が半分終わったらぼちぼち活動していこう
「訓練に通うとして、いつから就職活動を始めたら良い?」
こんな疑問を持つ方もいるかもしれないのでお答えします。
個人的には、
「訓練期間が半分終わったらぼちぼち活動をスタートさせる」
のが一番良いと思っています。
例えば6ヶ月コースの場合は、最初の3ヶ月は勉強と資格取得に全力でコミットして、後半の3ヶ月で転職サイトに登録したり面接を受けに行ったりして就職を目指します。
あまりに早く訓練校を抜けてしまってはスキルも何も身に付かないので、せっかく入ったのにもったいないです。
かと言ってラスト1ヶ月で就職活動をスタートさせても、卒業までに内定をゲットできるか分かりません。
それらを加味すると半分過ぎてからスタートするのが一番良いのかなと。
そして本格的に就職活動をスタートする前の準備段階として、どんな求人が出ているのかを見ておくことも重要です。
ハローワークや転職サイトなどを逐一チェックしておいて求人状況などは把握しておきましょう。
ビルメンを目指す人が見ておくべき転職サイトは以下の3つです。
優良ビルメン求人を見逃さないためにもぜひ登録だけでもしておきましょう!(5分程度で終わります)
追記:景気が悪くなりそうならちんたら職業訓練に行くのはダメ
職業訓練に行くかどうかは景気の様子も加味しないといけません。
例えば◯◯ショックなどが発生して、これから数ヶ月から数年以内に一気に景気が悪くなりそうな予感がしたのなら、ちんたら職業訓練をしている場合ではありません。
他のライバルの求職者がなだれ込んで来る前に、良い求人が埋まって仕舞う前に、一刻も早く職の椅子を取りに行くべきです。
逆に景気のドン底みたいな場合は思い切って2年制の職業訓練とかに通うのもアリなのかなと思います。
まあどこが景気の底なのかは誰にも分からないので、2年後さらに悪化している可能性もあるので注意ですが。
このように職業訓練を使う場合は景気も考えて行動することがオススメ。
まとめ
いかがでしょうか?
訓練校卒のビルメンの評判についてまとめてみました。
復習します。
訓練校卒のビルメンの評判が悪い理由
- 受け身で教えてもらって当然という意識
- 訓練期間が短くてたいして実力がつかない
- モラトリアム期間を過ごした人はやる気がない
訓練校卒のビルメンの強み
- 資格をちゃんと取ってきている人が多い
- 設備の基礎の基礎知識を既に持っている
- 育てやすい
このようになります。
「訓練校に行かなければ良かった」という意見はあまり聞いたことがないので、もし興味があって行ける環境が整っているのなら、試しに申し込んでみることをおすすめします。
訓練校卒+やる気がある=ビルメンとして最高のスタート
です。
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
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